2000年夏、関市(旧上之保村)の「円空彫り大会」でK師に出会いました。誘われるままにK師の工房を毎月お訪ねするようになりました。”円空彫りのこと” ”刃物のこと” ”木のことなど”、、、。毎月お訪ねするのが無上の楽しみになりました。
円空仏図録から10体ほどのモチーフを選び、繰り返し彫り続けました。そして月に1度K師の工房を訪ねて作品を見て頂くのです。
師は何も言われず、私の作品のお顔だけ鑿(のみ)でペロッと剥がして新しく顔を彫られるのです。何日もかけて彫った作品ですから、つい「アッ」と思うこともありました。K師は説明をされません。
「見て覚えろ 見て盗め」ということが、後ほど分かるようになりました。このようなK師と私とのお付き合いが約10年続きました。いつの間にかK師は私の人生の師になっていました。